Web知識一般
2017年9月27日

そのリニューアルの対象は本当に正しい?見過ごされがちなユーザー体験と業務プロセス

コーポレートサイトのリニューアルプロジェクト、というとこの記事をお読みの方は全体のイメージがある程度想像できていると思います。

しかし、実際には10人いたら10通りの内容が思い描かれています。

企業の組織は様々なセクションに分かれていて、それぞれ細分化されたミッションで構成されています。

Webサイトも組織同様に、それぞれ目的を持ったコンテンツとナビゲーションなど機能の集合体として構成されており、作り方にも様々なバリエーションがあります。

当然、立場によって見え方もさまざまで統一したイメージを持つことは簡単ではありません。

リニューアルの対象が漠然とした状態で、「プロジェクトの目的は?」「リニューアル後のあるべき姿は?」など問い詰めても、正しい定義はできません。

抽象的なスローガンやお題目に落ち着いたり、声の大きい人の意見が重視されて本来のゴールとはかけ離れた方向に進んでしまうことも少なくありません。

今回は目的の議論と前後して、あるいは並行して考えるべき「リニューアルの対象」について、解説したいと思います。

※Webサイトのリニューアルの目的については、ステークホルダー別の考え方をこちらの記事 でご紹介しています。

業務プロセスを対象物(オブジェクト)としてとらえる

企業のWebサイトはどんなコンテンツでも、段階的な承認プロセスが必要となります。

問題のあるコンテンツが公開されているとすると、公開までのプロセス自体も問題と考えられます。
誤字・脱字であれば校閲の体制に問題があるかもしれませんし、内容に関するものであれば企画の段階まで遡って問題を追求する必要があるかもしれません。

原因が業務プロセスにある場合、いくらコンテンツを直しても同じ過ちや事象は繰り返し発生します。 業務プロセスそのものをリニューアルの対象物(=オブジェクト)として捉える必要があるのです。

事件はWebで起きているのではなく、コミュニケーションの現場で起きている

あまり大きな声では言えませんが、Webのデザイン(見た目)を良くすることと問題を解決することは異なります。

見た目が良くなっても、使い勝手やユーザーがそのWebサイトを使ってできる体験そのもの変わっていなければ、現場(=ユーザー体験)で起きている問題は解決していません。

ユーザー体験(UX)については古典書籍の紹介とあわせて執筆した記事をご参照いただければと思いますが、階層的な構造の一番上に見た目のデザイン(表層)があることを認識しておくことが重要です。

そして見た目に現れた問題が階層構造のどの段階に起因しているか、を見極めることが解決への近道となります。

「犯人探し」的アプローチの落とし穴

リニューアルに向けて問題を特定するためのフェーズである「現状分析」「要件定義」。 正しい手順ではありますが、気をつけなければならない点もあります。

問題の棚卸しや洗い出しをする過程でいつのまに「犯人探し」のような状態に陥ってしまうことがあります。

「◯◯さんが担当の時に作成したサイトだ!」
「◯◯さん肝いりのプロジェクトで制作したコンテンツです...」

問題点を誰かのせいにした時点で思考停止になり、部門の壁や組織上の立場の問題から解決の糸口が見えなくなってしまいます。

リニューアルしたいと思った直接的な問題(たとえば、デザインが古臭いなど)に対して、どういう経緯でその問題が生まれ、放置されてきたか?というプロセスに着目するほうが問題を構造的にとらえることができます。

プロジェクト計画の役割

リニューアルのご相談をいただくとき、リニューアルの対象が適切ではないことも多く、当社ではまずは基礎調査を行なってプロジェクト計画を立てることをおすすめしています。

調査や検討の段階で業務プロセスや組織の構造といった問題を対象物(=オブジェクト)として段階的に捉えることで、リニューアルすべきと思っていた対象がそうでなかったり、逆にまったく考えていなかったことが実はリニューアルの対象だった、といったことがよく起こります。

結果として、Webサイトのリニューアルではない全く別の方法で課題解決する、という結論に至ることもあります。

繰り返しとなりますが、リニューアルの対象が正しく認識されていないと目的も正しく設定することができません。

目的と対象のセットを正しく見極めることがプロジェクト計画の目的でもあるのです。
(ちなみに、プロジェクト計画の対象物は「プロジェクト」そのものです。)

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